呼吸筋トレーニング という 新しい可能性




東京工芸大学 山本 正彦 先生

1966年生まれ。
群馬大学大学院終了後、東京工芸大学にて呼吸筋に関する研究などを行っている。
ランニング、トライアスロン等の陸上競技の他、スケート、野球などさまざまなスポーツに通じている。

長距離を走ったり、長時間トレーニングをしたりすると、後半 に呼吸が浅くなったり、終了後に呼吸の回数が減ったりするこ とがあります。最近注目されつつある、呼吸筋の疲労といわれ るものです。呼吸筋とは、肺だけでなく、呼吸をする際に関わ る上半身の全ての筋肉のことで、持久性運動の成績に大きく影 響していることがこれまでの研究で分かっています。このたび スパイロタイガーを使って呼吸筋を鍛える研究を12週間にわ たって行ったところ、次のようなことがわかりました。

対象:日常的に長距離走トレーニングをしている走力レベルの同じ男性12名。
スパイロタイガーを使うグループと使わないグループに分け、全く同じトレーニングを実施、期間前後に測定

  • 長く息が吐けるようになった(肺機能測定の結果)
  • 呼吸筋の筋力が向上した(口腔内圧の計測の結果)
  • 走行時間が長くなった

呼吸筋を鍛えることにより、実際に運動のパフォーマンスが改善することがはっきり現れたことになります。